スクールカーストとやらを解体してみた!②
[:contents]
1.スクールカーストってそもそも何!?
2.先人達はスクールカーストをどこまで解体しているの!?
3.スクールカーストの解体方法!
4.アンケート結果!
5.結果を受けての考察!
という訳で前回①は、1.2.3まで進んだので
今回②は、4.5まで行きたいと思います!
----------------------------------------------------------------------------------------------------------------------
4.アンケート結果!
前回のアンケート内容はこちらから↓↓
という訳で、面白いアンケート内容をジャカジャカ載せて行きます。
・まずは、大学生に「スクールカーストってあった?」っていう質問を
学校段階と男女で分けたものです。
「存在していた」「少し存在していた」の存在を認識していた男女比較 | ||
男 | 女 | |
小学校1~3年生 | 27.5% | 30.7% |
小学校4~6年生 | 51.9% | 70.7% |
中学生 | 78.6% | 80.0% |
高等学校 | 74.0% | 68.0% |
やはり、色々な書籍で言われているように
「小学校高学年」から意識されはじめ、「中学校」でピークを迎えるようですね。
・次に、スクールカーストに対して「どんなイメージを抱いているのか?」
ってことを聞いてみました。
スクールカーストについてのイメージ・意見 | ||
回答数(n=237) | % | |
存在するのは仕方がないことだ | 115 | 55.3 |
不快なものだ | 61 | 29.3 |
無くすべきではないか | 29 | 13.9 |
よくわからないもの | 26 | 12.5 |
心地よいものだ | 1 | 0.5 |
その他 | 5 | 2.4 |
どうやらスクールカーストを近々に経験した大学生は、
「こやつは仕方ねぇな・・」と思っている人がどっちかというと多いんじゃね?
という結果になりました。
もっと様々な分析・アンケート結果が出たのですが、とりあえずこの二つをあげます。
いっぱいあるので、気になる方はコメントなり、DMなり下さーい。
という訳で、次からは
大学生:「スクールカーストって仕方ないよねぇ」
マツオミキヤ:「仕方ねぇじゃねぇよ!! ボケェが!!!」
っていう感じのマインドで
「スクールカーストは仕方ない」と回答する背景を分析して行きまーす。
5.結果を受けての考察!
という訳でアンケート結果を受けての考察の方に取り組んで行きたいと思います。
いきなり身も蓋もない話になってしまうのですが、
以下のように、スクールカーストについて研究している学者の方々も
「スクールカーストって仕方ないんじゃね?」
といった結論を調査結果から考察しておる感じですな。
森口(2007)は「スクールカーストは近年若者たちの間で定着しつつある言葉」と報告している.
また「スクールカーストという言葉が普及し始めたのは2000年代の半ばのことだった」と堀(2015)が報告している他,
鈴木(2012)は「クラスメイトのランク付けは小中高生にとってはあたりまえのテーマ」と述べている.
・・・・・んん。「仕方ない」ことは理解できた。
んで、「そもそもスクールカーストってなんであるんじゃい」ってところに踏み込んで行きます。
・まずですね、「そもそも学校ってどういう組織なの?」ってことを考察します。
この考察の際に、少し前に流行った「お金2.0」という本を参考にしました。
この本によると
持続的かつ自動的に発展していく経済システムには
②リアルタイム
③不確実性
⑤コミュニケーション
の5つが要素としてある
と著されております。
ここで、
学校も「生徒が良い成績を収める・友人関係を作る」等を目的とする
経済システムなのでは?
と思い、マツオミキヤは独断と偏見で
「学校=経済システム」
とします。
そして、先程紹介した
「経済システムが持続的・自発的に発展していくための5つの要素」を
それぞれ学校に当てはめて行きます。
生徒が学校に行くことによって得ることの出来る報酬は,人間の生物的な欲望(衣食住や子孫を残すことへの欲望)を満たすことではなく,社会的な欲望(金銭欲・承認欲・競争欲)を満たすことにあると考えられる.土井(2008)より特に現代の学校は,学習意欲を満たすための機関ではなく,社会的な欲望(特に承認欲・競争欲)を満たす機関であると推測できる.
つまり,生徒にとって学校とは「認められること」や「異性から評価されること」といった社会的な欲望をみたす目的を達成するために行く機関であるといえる.
そのため学校はインセンティブの要素を有しているといえる.
②リアルタイム
学校は生徒間の人間関係や先生と生徒の関係性,毎日の授業時間等,時間によって常に状況が変化しているといえる.「人間(生物)は変化が激しい環境では緊張感を保ちながら熱量が高い状態で活動することが出来る」と佐藤(2017)は述べており,学校も人間関係の変化が激しく緊張感を常に保っている状態であると考えられる.その為,学校はリアルタイムの要素を有してといえる.
③不確実性
不確実性とは運と実力の両方の要素があるということであり,不確実な要素があったほうが経済システムとしては活気がでる.学校での運とは,クラスや座席,担当の教員,容姿
等であると考えられる.また実力とは,主にコミュニケーション能力や学力,運動能力等であると考えられ,学校は不確実性の要素を有しているといえる.
「持続的に発展する経済システムを作る上では,秩序が可視化されている必要がある」と佐藤(2017)は述べている.近年の学校でいうヒエラルキーが,まさにスクールカーストである.
考察(3)の滝川(2017)が「社会倫理が[勤勉性]から[社会性あるいはコミュニケーション能力]に変換した」と述べていることから、学校内のヒエラルキーの構成要因が「学力」から「社会性」に転換したものと見られる.また「経済システムにおいて,目に見える指標がないと参加者は自分の立ち位置が不明確になり不安に襲われる」とも佐藤(2017)は述べている.このことから、学生から見た近年の学校は,目に見える指標が無いと考えられる.その為、自然発生的に社会性を機軸とした、容姿や外向性の強弱等によるグループ間のヒエラルキー(スクールカースト)が形成されたのではないかと推測した.
また鈴木(2012)は「教師はスクールカーストを肯定しているがゆえに、そのスクールカーストを積極的に学級運営の戦略として利用していることが明らかとなった」、「教師は、学級担任を持つ際には、スクールカーストを把握していることを重要視しており、把握できることを教師の力量であると考えている教師もいる」と報告している.このことからスクールカーストの維持には教師も関連していることが考えられる.
⑤コミュニケーション
コミュニケーションとは,経済システムの参加者が交流する場のことを指す.また佐藤(2017)は「経済システムそのものに参加者同士のコミュニケーションの機会が存在していることは重要である」と報告している.学校におけるコミュニケーションの機会とは,普段の授業,体育祭や学校祭といった定期的な行事が数多く挙げられる.このことから学校という機関はコミュニケーションの機会を多く有しているといえる.
こうやって行くと、見事に
「学校=経済システム」という構図が当てはまるのでないか?
と考えられるわけですね。
これがまさしくスクールカーストな訳です。
ここで結論に入るのですが、、、、
要するにですね、
学校という一つの組織が持続していくためには
「ヒエラルキー=スクールカースト」は欠かせない要素なんですよね。。
悲しいことに。
ってことで
スクールカーストを解体してみた結果・・・
スクールカーストは学校が機能していくことを目的とした場合は
「仕方がない」あるいは「必要な要素」である。
という結論に至りました。
*科学的な制度はイマイチです(笑)
なにかの参考になれば幸いです。